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適切な獣医療の提供 [動物病院]

総選挙で政権政党が代わることになったが、そんなことはお構いなしに平成22年度 農林水産予算概算要求の概要が発表された。
4.適切な獣医療の提供
今後不足が予測される産業動物(牛、豚等)分野等の獣医師の確保を図るため、新たな「獣医療を提供する体制の整備を図るための基本方針」に基づき、学生を対象とした産業動物臨床実習や産業動物獣医師を対象とした卒後研修を充実強化します。
【獣医療提供体制整備推進総合対策事業103(0)百万円】
【消費・安全対策交付金2,909(2,314)百万円の内数】

食の安全と消費者の信頼確保(PDF:802KB)

括弧内は21年度当初予算額だから、新規事業なのだろう。
あくまでも「食の安全」についての予算要求。
第16条の2 診療に従事しようとする医師は、2年以上、医学を履修する課程を置く大学に附属する病院又は厚生労働大臣の指定する病院において、臨床研修を受けなければならない。
医師法
第16条の2 診療を業務とする獣医師は、免許を受けた後も、大学の獣医学に関する学部若しくは学科の附属施設である飼育動物の診療施設(以下単に「診療施設」という。)又は農林水産大臣の指定する診療施設において、臨床研修を行うように努めるものとする。
獣医師法
獣医師については努力義務(しかもわずか半年!)を課しているが、ほとんど実施されていない。
動物病院の先生は犬、猫に限らず鳥でも何でも、あらゆる動物を診る。
臨床研修をまったく受けていなくても、診療できちゃうっていうのは恐ろしい。

予算概算要求で取り上げられた「獣医療」は産業動物(牛、豚等)を対象としたものだ。
病気や怪我をした犬や猫を治療することも獣医療には違いないが、彼らが考える優先順位では予算要求できるものに該当しないということ。
動物病院の獣医師を所管する部署は「農林水産省 消費・安全局 畜水産安全管理課」で、地方では都道府県の「家畜保健衛生所」。
毎日世話をする必要があって泊りがけの旅行も制限されるから、酪農に近いものがあるかもしれないけれど、うちのわんこは家畜じゃない!
いまは子供の数より犬の方が多いんだよ。
役所の形が古すぎる。

きれいな服を着せ、アクセサリーで飾るような動物福祉は望まないけど、飼い主の信頼に応えられない獣医師を無責任に作り出す制度は改めてほしい。
特定のセクトの影響下にない代議士がたくさん誕生したはず。
小動物獣医師に対する臨床研修の義務化と、必要なら国庫支出もすることを彼らに要求しよう。
後期高齢者医療制度廃止や高速道路の無料化より、こっちを優先してやってくれないかな…?
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